Story‐10 約束の継続と純粋な願いを

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そして、 「フンッッッガァアアアアッ!!」 バックドロップが炸裂した。頭から叩き付けられ、地面が爆発したかのように吹き飛ぶとんでもない威力。 「どんなことが起きても集中を切らすな、お前が教えてくれたことだろ!?」 「ごブァッ…!!」 「ううううオオオアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!」 左足首を両手で掴んで力任せに振り回し連続で夜道を地面へ打ち付ける。 「~~~~~ッッ……ッふ!!」 右足で響の片手を全力で蹴る。強化された腕の耐久力を越える力によって響の右腕がへし折れ、力を維持した手が片方だけになった瞬間に左足を引き剥がした夜道は地面を転がりながら響から離れる。 体勢もまだ整っていないまま顔を上げる夜道。 「【爆風弄ぶ風神の罰(トルネードパニッシュ)】」 ───その顔に、風が渦巻く右拳が来た。 建設途中の立てられたコンクリートの柱を抉って殴り飛ばされた夜道は止まらぬまま結界にぶち当たり、破り、町の上空へ投げ出された。 無傷の右腕を真っ直ぐ伸ばす響は右腕に風、左腕に炎、全身に雷を纏った異質な姿で夜道が飛んでいった先を見つめていた。 「くっ……まだ三つは持続出来ないか…奥野みたいにはいかないな…」 両腕の魔術が勝手に解除され、結果に不満を漏らす響。
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