2816人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちょ、先生、その紹介酷くない!? せめて純白腐男子って呼んでくださいよー」
「それ以上喋るつもりならお前の尻子玉、」
「はい黙ります」
「それでいい」
正直キャラが濃くて脳みそがショートしかけたが、お洒落な眼鏡をかけた金髪の元へ向かえばニパニパ歓迎してくれた。
なんか笑顔気持ち悪いな…って失礼か。
「よっ! 俺は九条 凪、よろしく綾人」
「よろしくな凪。何か洒落た眼鏡掛けてんな」
「だろ。綾人の服装はダセェけど見る目あんな! ついでに総受けになってくれることを期待してるからな!」
「よく分からねーけど総受けとやらにはなんねーよ。あと何気なく貶すな」
翔と同じこと言ってんなコイツ。
もしかしてソウウケ? って最近流行の単語なのかもしれない。流行りに疎い俺。
◇
「綾人ー、食堂行こうぜ」
「おお、案内してくれっと助かる」
「綾人!! 俺らと一緒に食堂行こう!!」
この期を待ってました!! とばかりに興奮したように目がキラッキラな凪の誘いに席を立つと、太陽が誰かを引き連れて話しかけてきた。
その顔で寄ってくる太陽に吹きそうになりつつ、そのまた後ろにいた人物に話しかける。
「えーと、太陽と?」
「初めまして、僕は風見 颯太だよ。よろしく香坂くん」
うお、えっすっげー爽やか。君〇届けの風早みたいなやつ。
今までキャラ濃い奴としか会ってないから謎の安心感。
「よろしく。凪、太陽達も一緒でいいか?」
「うっは、むしろ大歓迎!!」
『この先の展開に胸が躍るぜ!』と笑ってる凪に既視感を覚えたし、食堂の扉らしき前に着くも変わらずのデカさに失笑。
「だから無駄に扉がデケェんだよな…」
「王道だからなぁ」
「早く開けよーぜ!! 俺腹減った!!!」
「あ、太陽ちょっと」
キャアアアアア!!!!!
スタンバイOK!! いつでもバッチコイでした!!
ばりに開けた瞬間耳を劈く歓声に思わずしかめっ面で一コマ遅れ耳を塞ぐ。
隣では太陽すらも流石に目を白黒させながら固まっていた。
「んだこれ、耳ぶっ壊れそ」
「アッなんかその言い方エッ「うるっせぇぇ!!」
「二人とも耳は大丈夫?」
一先ず耳から手を離し、制止の声も聞かず扉を開けた太陽を肘で突いた。
ちなみに歓声の中には困惑の声も混じってる。
清少納言……? だとか不審者……? だとか。うん、俺らのこと〜!
最初のコメントを投稿しよう!