被験体28番

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 不意に、後ろからとてつもない熱量を感じる。  同時に耳が痛くなる。  後ろから、断末魔と一緒に焦げる臭いがする。  ヤツめ、レーザーを吐いたな。  600度以上の高温を、体内で生成して吐いたに違いない。  何人かやられたらしい。  オレは、耳と髪の毛を少し焼かれたぐらいですんだ。  でも、相手は最高速度200キロを越える。  機械の駆動音が聞こえ、殺られる。と思った矢先に防火扉のスイッチを見つけ、殴り付ける。  後ろに金属製のシャッターが下り、すぐ後に何かが激しくぶつかる音。  その一撃で、防火扉は凹んでいる。  長くは持たないな。  また、すぐに駆け出した。  何かが激しくぶつかる音がするが、もう振り返らなかった。  改造を繰り返したヤツは、もう人間とは呼べない状態にまでなっている。  それが上のリクエストとはいえ、あんなものを作ってしまった事に、後悔しかない。  完璧にコントロール出来ていたはずなのに、何が起こったんだ。
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