エピローグ

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 どれが付喪神様がくれたケセランパサランかわからなくなってしまった、と思いながら、壱花は店中を飛び回る大量のケセランパサランを眺めていた。  さっきから生活に疲れたサラリーマンが来るたび、 「うわっ」 と驚いては去っていく。  とんだ営業妨害だが、まあ可愛いのは可愛いな……。  明日には山にでも引き取ってもらうか、と思いながら、高尾に今回の事件の顛末(てんまつ)を話した。 「ふうん。  おばあさんのお友だち、元気になってよかったね」 と高尾が言い、その横で冨樫が、 「物理的に強引に……」 と呟く。
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