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「例の婦人達は哀れあの世行きとなってしまい、保険金は受取人無しになってしまったはずです。どうです、ちょっとは気の毒ですか。」
キュービーのこの問いに、
「いや全然。まあ、助かろうが助かるまいが、知った事じゃないかな。しっかし、この世は裏に回ると・・・・・・・。」
と答えるばかりだ。キュービーが人間づれが、と言う気持ちもちょっと共感した。
「でも、今回あの教団の事を暴いて、古井根さんに何か利益があるのかな。」
「ふふふ、利益は有りませんよ。ただ、気違い宗教が流行るのも、本尊の一人としては愉快では無いもので。」
その後数ヶ月は、この教団の話題で世間は持ちきりであった。勿論、俺やキュービーが警察やマスコミの捜査線上に浮かぶ事は全く無かった。
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