ハウスキーピング8

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 もはや天音さんとは一緒にいるのが普通すぎて、離れて暮らすとか考えられなくなってるんだよな。それに天音さんが俺のいない暮らしを望む気もしないっていうか。いや、この考えもどうなんだ? 「香月さんと24時間一緒にいて、休日もこうやって一緒に過ごして、それでもまだ側にいたいって思えるんでしょう?」 「まぁ……はい」 「それってかなり特別な存在だよね」 「それは、自分でもそう思ってます。なんていうか友達とかじゃなくて、家族みたいな……。でもそれが恋愛なのかって聞かれるとわかんないです。そもそも恋愛対象はずっと女性だったし……でも香月さんに触れられたりとかして嫌な気持ちにはならないしキスされても別に……」  と、そこまで言ってハッとして顔を上げた。美弥さんは口に手を当てて驚いているようにも見えるが、口元は何故か緩んでいる。
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