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その夜のことは、夢じゃなかったんだ。
私のお腹に子供がいる。
間違いなく先生の子供だ。
ただ、違うのは、3 ヶ月目にして、お腹が目立った。
産婦人科にいくと、もう8ヶ月位の大きさだと言われた。
エコーで見る限り、普通の人間の胎児だった。ほっとした。
迷ってる間もなく、その時期が近づいた。
私は、仕事を辞めることにした。
辞めた日の夜遅く先生が訪ねてきた。
「俺の正体を知っているか?」
私は、首を横に振った。
「俺が怖いか?」とても淋しそうに見えた。
「怖くない。」小さな声でいった。
「じゃ、子供を産んでくれ。」
それは、初めて先生からお願いされたこと。私は、頷いた。
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