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荷物が多くなったので、聡史は保奈美の荷物を持ち席に着いた。これは…まぎれもなくデートだ。何年ぶりだろうか?この喜ばしい感情は。聡史はメニュー表を見る振りをして、その奥に佇む保奈美の顔ばかり見ていた。
「鈴木さん、今日はありがとうございました」
保奈美が笑顔で言った。急に保奈美と目が合った聡史は、どぎまぎしながら答えた。
「いや。どうせ暇だったし、俺もいろいろグッズを見れて楽しかったよ」
聡史は汗を拭いながら答えた。
「今度、絶対登りましょうね。もうこんなに買っちゃったんだし」
新品のグッズを見ながら、保奈美は嬉しそうだった。
…かわいい。その仕草の1つ1つが聡史の目に焼き付いた。
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