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階段を登り終わると、さすがに息が切れた。
保奈美は遅れることなく聡史に付いてきていた。
「矢田さんは疲れないの?」
聡史は息を整えながら、保奈美に尋ねた。
「そんな!ついていくのがやっとだよ!」
保奈美の呼吸も荒くなっていた。それを落ち着かせるために、何度も大きく深呼吸をした。
徐々に普段の呼吸数に戻った2人は、少し傾斜のある山道を先へと進んだ。時折、木々の間をすり抜けてくる風が心地よかった。
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