アタック

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 2人は15分ほど、その場に座って、何を語るでもなく目の前に広がる草原を眺めた。  少し目を遠くにやると、大きな山々が連なっており、中央辺りからはもくもくと煙が上がっていた。 「あれが阿蘇山?」  保奈美が聞くと、聡史は頷いた。 「うん。煙が出てるのが中岳って言って、今は火山活動が活発だから登山禁止になってるんだ」 「へー。いつかあそこにも登ってみたいな。また違った景色が見えるんだろうな」  保奈美は1人呟いた。  どうやら、山登りを気に入ってくれたみたいだ。
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