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第3話🌿学校生活
三時間目はパパの科学だった。
赤点を取る程じゃないけど
得意という程でもない。
私も凌空もママに似て文系だから(苦笑)
それはいいんだけど、時折クラスメイトから
嫌味を言われることもあったりする。
別にパパが教師だからって
テスト内容を教えてくれるわけじゃないし
ズルをしてるわけじゃない。
勉強はパパもママも教えてくれるけど、
そんなことは親なら普通だと思う。
ママは私を妊娠した時に休んで
凌空を妊娠した時に辞めたらしい。
そして今、三人目を妊娠中。
“妹”がいいとは言ったけど、
母子共に無事に生まれて来てくれるなら
どっちでも構わない。
今日も嫌味を言ってくる
一部の連中の言葉を右から左に
聞き流しながら早く帰りたいなと思った。
*✲゚*。 ♪*✲゚*。 ♪*✲゚**✲゚*。 ♪*✲゚*。
学校自体は好きだけど、
こんなんことをママ達に言えない。
はぁ~
ため息を吐いていると
柚卯が話しかけてきた。
「バカな連中の言うことなんて
気にしないのが一番いいんだよ」
一部の連中が言っているのは
“勉強”のことだけじゃなく
特殊な家庭環境についてもだ。
「うちも心咲ん家も特殊だからね。
美卯お姉ちゃんは小・中学生の頃
そのことで鬱になったことが
あるらしいんだけど
心綺人さんと凌杏さんの
おかげで立ち直れたみたいだよ」
前にパパから聞いたことがある。
美卯さんは私や凌空にも
本当の姉のように接してくれる。
授業を聞きながらなんとなくパパを見た。
見た目はどちらかというと中性的だ。
学校でも何かと人気がある。
「それは初耳だよ。
ところでさ、私のことを
あーだこーだって言うことは
パパのことも貶してるって
気付いてないのかね?」
だって、私はパパとママが
愛し合った証なんだから。
「確かにそうだよね」
同意してくれるのは
同じ環境にいる柚卯だけだよ。
数十分後、チャイムがなり
パパの科学の授業が終わった。
教室を出ようとしたら私達はパパに呼ばれた。
『美咲・柚卯さん、ちょっといいですか?』
パパは学校でも私達を名前で呼ぶ。
「なぁに?」
学校ではめったにやらないけど、
甘えた声を出してみた(笑)
「プッ」
隣にいた柚卯が笑った。
パパも小さく笑った。
科学準備室に入ると
私をぎゅっと抱き締めた。
『気付かずにすみませんでした』
成る程、呼んだ理由は
あのことだったらしい。
「私は気にしてないよ?」
何かと思ったら(苦笑)
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