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「あの、今日ね……お金はいつも通り払うから、一緒に寝てくれないかな……」  咲久良からの突然の申し出に一瞬戸惑うもそれを出さないように問う。 「それはもちろん。  いつも通り3時間になってたけどこのあと予約もないし、俺も一緒に寝ていいの?」 「あ、そうだ、何も考えずに予約しちゃった……。  予約の訂正ってどうしたらいい?」 「いい、大丈夫。そんな追加なんてしなくていいよ」  本音を言えば、一緒に寝るのにお金など要らない。もはや俺にとっては喜ばしいことだ。  しかし、これがお金での繋がりの切なさで、何をしても料金が発生しそれを要求しなければならない。  しかも、それを咲久良からはっきりと告げられるのが、有り難くもある反面、しんどかった。 「咲久良さんが目覚めるまで、一緒に寝ようか」 「う、うん」  なぜかいつもとは違う雰囲気で少し緊張するが、咲久良の普段見ることのできない寝顔を見れるのが楽しみでもあった。  そうしてそれぞれ寝る準備をして、先にベッドに入った凰花は咲久良を呼んだ。 「さーくらさん、寝よう」 「う、うゆ、」  布団をめくり、咲久良が入ってくるのを受け入れる体勢で待っていると、少し頬の赤くなった咲久良が恐る恐る入ってきた。
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