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頭を撫でていると、今度は咲久良がふふっと笑った。
「どうかした?」
「ううん、何でもないよ。
でも、会ったばかりの人にこんなこというの変だけど、君といたらなんだか安心するね」
そういうと、少し俺に体重を預けてくれた。
とても穏やかな時間で本来ならば悪くないのだが、今はだめだ。
凰は彼の身体をゆっくり横に寝かせ、その隣に自分も横になった。
「安心するのもいいけど……今夜は気持ちよくなりたい、でしょ?」
向かい合ってそう問いかけると、再び頬を赤く染めた。
少し2人の身体に距離がある。それを埋めるため、彼の腰に手を回し、ぐっと引き寄せた。
「あっ……」
ぴったりと身体を寄せあうと、若干硬さを持つ彼の中心が凰のそれに当たった。それに気づいた凰は、左手の甲でそっとなぞった。咲久良の身体が小さく跳ねる。
「咲久良さん……ちょっと、硬くなってる」
「いや、ちが……」
「恥ずかしがらなくても大丈夫。俺だってほら……な?」
そう言って咲久良の右手を凰の中心に寄せた。
ズボン越しに少し触れただけなのに、咲久良の顔はより一層赤くなり、遂には首まで真っ赤になっている。
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