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「そう言えば、海野さんどうなっただろ。まだお見合い続けてるのかなぁ」
「俺も気になって、時々メールしてたんだ。そしたら」
「嘘! 浮気してたの!?」
「違うって、最後まで聞けよ。兄さんと別れた後、会社の同僚に告白されたらしい」
気軽に声を交わせる、明るく優しい人だったという。
そんな彼に、交際して欲しい、と告げられた茜。
「1年前に結婚して、幸せに暮らしてる」
「そう……。良かったね!」
准は、茜を思い返していた。
あの時は、本当に失礼してしまった。
子どもじみた癇癪でしか、彼と話すことができなかった。
「ね、いつか海野さんにも会いたいね」
「そうだな。生活が落ち着いたら、訪ねたいな」
秀斗はどうなんだ? と丞は准に話を振ってみた。
「メールとか、しないのか」
「ん? うん。時々、する」
「浮気者め~」
違うって! と、さっきと逆の展開を見せ、准は語った。
「とにかく勉強や実習が多くて、大変なんだって。恋人作る暇なんかない、って」
「大変だな」
秀斗。
ホントは、准以上に素敵な人に出会えないでいるだけなんじゃないのか?
今度、結婚の報告もかねて電話してみよう、と丞は思った。
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