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つまり、中の音も外には漏れにくい構造なのだ。
「じゃあ、さ、外には聞こえないように声、抑えて?珠月、出来るよね?」
そう言って、圭一郎はにっこり笑った。
珠月は、はっとして両手で口元を抑える。
「それは、だめ。」
圭一郎はその両手を外して、珠月の唇に自分の唇をそっと重ねる。
珠月は、近づく圭一郎の綺麗な顔に、目が釘付けになっていた。
少し疲れているはずなのに、いや、むしろそのせいかも知れないけれど、圭一郎がやけに色っぽくて、戸惑ってしまうから。
いけないって思うのに、抵抗なんてできない。
ワンピースのベルトを、そっと外されて、ボタンが外される。
肌が外気に触れ、ぞくっとした。
それは肌寒さのせいだけではない。
圭一郎の綺麗な指が珠月の肌をそっと辿る。
「んっ……」
身体のラインをなぞるようなその動きに珠月は甘い声を漏らして、背をしならせる。
くすっと笑った圭一郎は、珠月の耳を柔らかく食む。
ゆるりと舌が差し込まれて、耳元に大きくくちゅり、と濡れた音を響かせた。
「っあ…」
「珠月……声……」
「でもっ……圭さんっ…」
身体のラインを辿っていたその手がゆっくりと珠月の太ももの内側に触れた。
肌の柔らかいところだ。
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