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白川の母親
週末、自分の車を走らせて白川の家のギフトを車に積んで持ってきた。
病室に入ると、白川の母親が来ていた。
白川から聞いていた最中好きの母親である。挨拶もそこそこにテキパキとベッドの周りを動き回っている。
母親が袋いっぱいに持ってきた下着やタオルなどの生活用品がみるみるうちに収納され片付いていく。
川端も頼まれた品物を車から担ぎ込んだ。
耳かき、折り紙、燻製器、ホワイトボード、エレキギター、サッカー観戦チケット、最中、パトランプ。
あっという間に白川のベッドの周りに物が溢れた。
川端はギフトを見ながら「来た来た」と言い、何故か喜んでいる。
「こんないらない物ばっかり人に運ばせて。ごめんなさいね川端さん」
恐縮する母親にこれらの品物の説明をすると、「まあ」と驚いて聞いていた。
「あ、そうだ。賞味期限が切れる前に食べてしまおう」
白川はギフトに入っていた最中を取り出して開けた。
「あら、あそこの最中じゃないの!私大好物よ!」
母親はどこからとなく茶筒を取り出してお茶を入れてくれた。
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