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今回私が帰国したのは、そのワークショップに参加するため。
講師として、だ。
後からやってきた団員の方に教えてもらったスケジュールでは、二週間のレッスン期間のうち、拓也さんと共にパ・ド・ドゥクラスを三回、ヴァリエーションクラスを二回受け持つことになるらしい。
そのヴァリエーションクラスはコンクール入賞を目指している子どもたちを集めたレッスンらしく、私がそんな子たちをきちんと指導してあげられるのかどうか今からもう既に不安だった。
最後に全体のスケジュールを確認して、私たちは席を立つ。
当日はよろしくお願いします、と頭を下げる団員の人に丁寧に会釈して、応接間を出る。
エントランスに続く階段を降りていると、その途中で佇む人影があった。
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