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「おはよう」 ボソリと呟く挨拶。 私は席につくと、教科書などを机に入れ始めた。 いつもと変わらない風景。 きゃいきゃいと話す女子達や、ケラケラと笑う男子達。本を読んでる人、次の授業の準備している人。みな己のやる事をやっている。 「おはよーうっ!」 「ひゃっ!」 突然耳元に大声が炸裂したので、飛び上がる。 「なによぉ、私の事覚えてないの?」 「ちが、そうじゃなくて…大きすぎ…」 ぷぅっと頬を膨らませるのは、私の親友、佐久間優衣(さくまゆい)だ。 物をズバズバ言う、ちょい怖めの女子だけど、根はすごい優しくて、頼りになる。 優衣は、私の机の前の席に座り、こちらを向くと、チラッと黒板を見た。
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