エッセイ こしあんが来た日 1

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いったいこの黒い刺客はどこからきたのか。家の近くで発見する前の事がわからない。しかもよく見ると左目が少し曇っている。とりあえず猫を飼うには重要な事がある。それは動物病院に行くことだ。 猫には怖い病気がある。猫白血病や猫エイズ!名前を聞くだけでそれはそれは怖そうな病気だ。小さいころにこのワクチンを打っておくことが必要だ。 だがしかしこの子はワクチンを打ったのか打ってないのか、ノミが体にいないか、体に異常が無いか、確認する必要がある。初日の下痢もかなりひどかった。そのため、すぐに動物病院に連れて行った。 「あー、そうですね。どうやら前歯が無いですねえ」 気づかなかった。前歯もかけているそうだ。 「なんの猫かわかりますか?」 「そうですねえ、わかんないですねぇ」 結局どこから来たかはわからなかった。目の前のこしあんは不安そうにニャーと鳴いている。まぁ別にいいのだ。何猫だとしても。まずは元気になってもらうことが先決だ。その後こしあんと名付けられてしまう黒猫を抱えて自宅へ向かった私だった。
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