ニアの願いごと

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実晴が本気で抵抗すれば逃げることは出来たけれど、実晴はニアを受け入れるつもりでいた。 実晴だけが首輪をつけたままで浴室に入る。 項にあたる部分は、爪や牙で無理矢理引きちぎろうとした跡が残っており、ニアはそれを見て顔を歪めた。 「運命の相手なら、どうして神様は1番最初に会わせてくれなかったんだろうね」 「ニア……?」 もうどうにもならないと、非力な声でニアは呟く。 浴室のタイルに押しつけられて、ニアは小さくぽってりと色づいた実晴の唇を吸った。 くちゅ……と唾液が混ざり合う音が響いて、実晴の自制も少しずつ剥がれていく。 ニアの興奮した息遣いと漏れ出すフェロモンに、実晴は逆らう術がなくなる。 抱かれたい……身体が屈服しようとしている……アルファという絶対的な存在に。 「あっ、あぁ、あ、ん……」 実晴のものよりも一回り以上大きい雄とともに扱かれて、実晴はその刺激に夢中になった。 男性のアルファにのみ存在する、男性器の根元の膨らみが目に入り、実晴の欲望に火が灯る。 ニアの指先が潤んだ後孔に沈むと、実晴はがくがくと腰を揺らしながらニアにもたれかかった。 「実晴、もう濡れてる。すごく厭らしいね」 体内に埋まっている2本の指を小刻みに揺さぶられて、実晴は悲鳴のような嬌声をあげた。
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