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「っっっ?!」
バチーン!!!!
反射で思い切り男の頰を叩いたルナは、キッと無言で睨みつける。
「ほう。これは威勢の良い。」
男は口の端を上げ不敵に笑った。その時、音を聞きつけたのか外からバタバタと何人か走って来る音がした。
「ماذا حدث?!」
「えぇ?!」
湾曲した剣を構えた衛兵たちがルナを取り囲む。
「…ちょ、なにこの展開?え、私死んだんじゃないの?」
ハテナばかり浮かぶ状況にルナは壁まで後ずさった。すると衛兵たちが全身を舐め回すようにルナをジロジロと見つめる。
(な、なによ。なんか私おかしい?)
ふと視線の先を追って下に向ける。その瞬間、ルナは驚愕して叫んだ。
「きゃーーー!!!なななんで裸なのよ!!」
顔を真っ赤にしてその場にしゃがみ込んだ。
「今気づいたのか。」
(こいつだからさっき......)
男が一言告げると衛兵たちは頭を下げすぐに部屋を出て行った。
男はベッドからシーツを取りルナに投げかける。ルナはそれをバッと掴み素早く身体に巻きつけた。
「なんでここにいるのか覚えているか?」
「え........」
ルナは下を向いて考え込む。
「ホテルを探して砂漠で倒れて.........」
(でもなんで裸なのよ!)
ルナはもう一度男に鋭い視線を向ける。
「......貴方私に何かした?」
男はベッドに座りしなやかに足を組んだ。
「何かとは?」
ニヤニヤと笑みを浮かべ意地悪に聞き返してくる。
(わかってるくせに。)
「こちらに来い。そしたら教えてやる。」
「え?」
男は悠然とルナを見据えた。その吸い込まれそうな瞳になぜか逆らえない気持ちになる。
(この人…何者なの?)
ルナはくるんだシーツを胸でおさえながらおずおずと男に近づいた。
ーーグイッ。
「ぅえ?!」
次の瞬間強い力で腕を引かれ、男の膝の上に抱きかかえられる。
「ちょっ!」
ルナはジタバタとどうにか男の腕から逃れようと足を動かすがびくともしない。
「そんなに暴れるとシーツがはだけるぞ。」
「ゔっ。」
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