物語のはじまりは流れ星の下で

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 急に大人しくなったルナを見て男は含み笑いをした。 「まだ何もしていない。そうだな...もう少し胸は大きい方が好みだ。」 「なっ!!」 (しっかり見てるじゃん。) 恥ずかしさと怒りでルナはため息をつく。 (考えたくないけどこの人が脱がせたのかな.....男の人に裸見られるのも脱がされるのもキスも初めてなんだけど..........最悪) 顔に出さないようにショックを受けていたその時、男がルナの背中を指でつーっとなぞった。 「んっ...!」 咄嗟にルナの身体にギュッと力が入る。その様子を見て男は妖艶に微笑んだ。 「ほう。反応は悪くない。」 「なっ…!」 キッと男を睨みつけ、もう一発くらわせようと手を振りかざすーーーだが。 ーーーガシッ。 男はルナの手首をすんでのところで掴んで止めた。 「フッ。二度も叩かれるのは性分ではないぞ。」 「私の服どこよ!早くホテルに戻らなきゃ。」 「荷物は処分させた。お前にはもう必要ない。」 「は?」 あまりに身勝手で耳を疑う言葉に一瞬ルナは固まった。 「お前は俺が貰い受ける。1と思っていた。」 「もらい?え??」 さらに意味のわからない言葉が続き混乱してくる。 「何これやっぱ夢だよね?」 (どうせ夢なら透が結婚する前からの夢だったらよかったのに。いや透に親友を紹介する前か...) 男は真剣な顔でルナの顔をじっと見つめた。 「お前が言ったんだぞ。」 「は?」 「生まれ変わったらと。」 「え..........」 ルナは息を呑んだ。 砂漠で最期に強く抱いた感情が急に頭の中に蘇えりサーっと青ざめる。 「で、でもこうやって生きてるじゃない!」 「そうだな。お前は生きている。」 男は長い指を伸ばしルナの頰に触れる。なぜだかそのぬくもりをルナは知っているような気がした。 「忘れるでない。お前はあの時んだ。俺がいなければな。」 「それは…......」
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