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「関羽殿、お主は某の首を簡単に挙げる事の出来る様に申されるが、そう簡単にこの首をくれてやるにはいかぬ。
豪気な事は構いませぬが、二度の生を経てもその短所は直られていない様子ですな」
「何っ?」
張遼の言葉に関羽は眉を吊り上げると、張遼は言葉を続けた。
「関羽殿は自身を越える武、或いは自身と並ぶ武勇の持ち主である張飛殿、呂布殿が相手であれば、決して油断はされぬであろう。
だが呂布殿は既に亡く、張飛殿と戦う事は無い。
故にこの中原において、自身に並ぶ敵対する武勇の持ち主無と考えておられるようだ」
「・・・」
「故に自身でも気づかぬ内に慢心が生まれ申す。
一度目の生時、呉の呂蒙に遅れを取ったのはそれが理由でござろう」
「張遼殿、減らず口もそこまでにしておくがよい」
張遼の言葉に関羽が怒気を含めて答えるも、張遼は笑みを浮かべたまま言葉を続けた。
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