もてなす京都の道祖神

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そしてこういった型の人種こそ古来より仕事にて成果をあげるのだ。観光資源の活用などと美辞を用い、事前に綿密に学識を蓄え人脈や本人の人格的魅力を使って違うことなく経済活動の潮流を自家薬籠中の物にしてしまうのだ。富を、無数の金霊たちを東の府へと連れ去ってしまうのだ。だが決して京都に惑溺はせず、大王に命ぜられた防人のごとく天下あまねく駆けめぐり、一片の情緒なく、笑み多く、如才なく、執着なくその地に備わった福徳だけを毟り奪い取ってしまうのだ。
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