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もてなす京都の道祖神
うらぶれたりとはいえ自分は神なので眠ることはない。だけど心が静止している時はある。そりゃあいつか消滅することもないこともないだろうが、神というものは基本的には悠久に存在し続けるものだ。
1年365日、そして何百年と延々と覚醒していてみろ、考えることが底をついてそのうち同じことしか考えられない、いわゆる妄執というやつに支配されてしまう。そうなると狂い神の誕生だ。来る日も来る日も取るに足りない何かを呪詛し続けたり、あるいは自分を全知全能だと勘違いし、半永久に自分を賛美し続ける羽目になる。こうなるともう終わりだ。
そうならないためには、静止が必要なんだ。
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