恋、ひらり~舞い降りた恋~

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満開の桜の下をふたりで歩いてから、 ……あれから、一年が過ぎた。 三津谷くんはお父さんの跡を継いだ病院の仕事に忙しい日々を送って、わたしは事務の仕事をお手伝いしてた。 『あ、そうだ。家のカギ渡しとくよ』 『え?ダメだよ、そんなの』 『このみだったら構わないから。好きに入ってこの子たちを世話してくれたら嬉しいんだけどな』 そう言って、笑って自宅の合カギをくれた半年前から、三津谷くんが当直医の日や、たまに休みの日には二匹の世話をしに通ってる。 「このみ、陽射しが暖かいから散歩でも行こうか。ほら、ベルもアリーももうリード咥えて待ってる」 「ホントだ。うん!」 早いもので三津谷くんが大好きって片思いが再燃してから一年。 こうして、ふたりで育てた二匹と満開の桜並木を散歩してるなんて夢のよう。 背の高い三津谷くんの隣にいるのがとっても嬉しい。
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