恋、ひらり~舞い降りた恋~

5/10
145人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
―――わたしは それ以上ふたりを見ていられなくなって、デパートを飛び出した。 どこをどう走って家についたのか記憶にない。 気がつくと、携帯には三津谷くんからの着信とLINEが入ってた。 LINEには、 「明日の昼前には迎えに行くよ」 そう短く書いてあった。 ……LINE 今までの三津谷くんとのLINEを読み返すと涙が出てきた。 女性にモテる三津谷くんが、こうして一年もわたしとLINEしてくれてたなんて奇跡だって。 内容はどれも他愛のない事ばかり。 それでも楽しかった。 新しいお店に行って美味しいものを食べる時も、二匹を連れてドックランで遊ぶ時も。 だけど。 それももう終わりにしなきゃ。 ペアリングをするような女性が居たんなら、 わたしが三津谷くんの近くにいるのはおかしいから…… 「……三津谷くんの、バカ」 涙が溢れた。 想いは育ちすぎて三津谷くん以外、誰にもいけない。 ―――好き ダメでも、もっと早くに告白してたらよかった。 そうしたら、後悔しなくて済んだかもしれないのに。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!