someday.8

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「んー、と…なんか抱きしめたい、とか?」 「……わかる日が一生来る気がしない」 ヒトが一生懸命考えてるのに、もう放棄したよ。 そして、洗濯物を畳み出す。 「いつかわかるといいね?」 「来なくていいってば」 何度目かのため息をついて、洗濯物を渡してくるその表情はなんだかイヤそう。 まぁ、ヒトに言われてできることでもないし。 今までも、自分から甘えるなんてことはしてないだろう。 甘やかされることには慣れているっぽいし、ソレを無意識に誰かにもしてるから。 ただ、ソレがそうなんだとは気づいていない。 きっと、コレがそうだよって言っても、首を傾げるだけで終わりそう。 「あげはさん、聞こうと思ってたんだけど」 「うん、何?」 「ドレスと白無垢どっちがいい?」 「……月海が式を挙げたからって、あたしはやらないわよ」 めちゃくちゃ真剣に聞いたのに、うんざりした表情で答えてくる。 月海さんの結婚式は先々週のこと。 やっぱり見たいなぁと思って聞いたのに。 「写真だけは?」 「選ぶ過程がめんどくさい。そんなヒマがあるならマンガ読む」 しぶとく食い下がるのに、聞き入れてもらえない。 ここまでくると、もう末期だよ。 「そんなに必要性を感じないのに、なんでやらなきゃいけないの」 「そういう問題じゃなくて、お披露目?みたいな?」 「人前には出たくない」
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