someday.10

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「まぁ、あたしはどっちでもいいんだけど、あたしだってわかってるよ?」 わかってるのは頭だけで、気持ちはまだ追いついていない。 すれ違いの生活の中で、そういうことはまだできてなくて。 たぶんソレが、あげはさんを不安にさせてる原因の一つなんだろう。 「そりゃ大事なことだろうけど、すぐじゃないとダメなの?」 「そんなことないよ、周りがなんか言ってくるのはしんどいだろうけど、あげはさんのペースでいいから」 急かされることじゃない。 きっと、こんな風に精神的に落ちてる時は何をやってもうまくいかないし、結果がいい方には転がらないと思う。 「あたしのペースじゃいつになることやら」 「うん、そだね。でも、流されるのはもっとイヤでしょ?」 「そうね、それはイヤ」 でもなぁ…とつぶやくと、そのまま俺に抱きついてくる。 甘えてくるなんて珍しい。 イヤ、これはだいぶ参ってるんだ。 もしかしたらその話、今日が初めてじゃないのかも。 ずっと言われていて、積もりに積もったモノが今日、月海さんに言われて爆発寸前。 「あげはさん、怒りたい?泣きたい?」 「んー…話聞いてくれるだけでいい」 「気が晴れる?」 「話さないよりはマシ」 背中を子供をあやすようにポンポンと叩いて、イヤ、でもコレで合ってるのかな。
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