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このまま、自分の家まで連れて帰りたい。
その気持ちを振り切って、真理のマンションまでたどり着いた。
ぐっすりと眠っている。
まじまじと顔をみた。
肌は、ツルツルだし以前と変わらず美人だ。
俺みたいなオヤジとは不釣り合いだな。
駐車場から寝ている真理をおぶって真理の部屋に向かう。
背中の真理が突然しゃべりだした。
「真一の匂いがする。おちつく~。」
酔っ払って戯言をいってる。
「真一、真一、しんいち~。」
「静かにして、夜中だよ。」
「真一のばーか。」
まったく、飲みすぎだから。
やっと部屋にたどり着いた。
かばんの中の鍵を探して中に入った。
部屋の中は、綺麗に片付いてる。
相変わらず几帳面な真理だ。
やっとベッドに下ろした。
本当にジムに通ってて良かった。
前の俺ならここまで運べたかわからない。
ベッドサイドを見た。
写真が飾ってあった。
男性と2人で仲良く写っている写真だ。
毎晩その写真を見ながら寝ているのだろうか?
胸が締め付けられて、涙があふれた。
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