バーベキュー

6/8
581人が本棚に入れています
本棚に追加
/91ページ
このまま、自分の家まで連れて帰りたい。 その気持ちを振り切って、真理のマンションまでたどり着いた。 ぐっすりと眠っている。 まじまじと顔をみた。 肌は、ツルツルだし以前と変わらず美人だ。 俺みたいなオヤジとは不釣り合いだな。 駐車場から寝ている真理をおぶって真理の部屋に向かう。 背中の真理が突然しゃべりだした。 「真一の匂いがする。おちつく~。」 酔っ払って戯言をいってる。 「真一、真一、しんいち~。」 「静かにして、夜中だよ。」 「真一のばーか。」 まったく、飲みすぎだから。 やっと部屋にたどり着いた。 かばんの中の鍵を探して中に入った。 部屋の中は、綺麗に片付いてる。 相変わらず几帳面な真理だ。 やっとベッドに下ろした。 本当にジムに通ってて良かった。 前の俺ならここまで運べたかわからない。 ベッドサイドを見た。 写真が飾ってあった。 男性と2人で仲良く写っている写真だ。 毎晩その写真を見ながら寝ているのだろうか? 胸が締め付けられて、涙があふれた。
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!