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「ここに落ちたんじゃ、ほっほっほ!やったー!ホールインワンじゃ!」
それなら損したことになるのにおじいさんは無邪気に喜んで穴の中を覗きこむと、おむすびコロリンうれしいなあ、おむすびコロリンうれしいなあと喜ぶネズミの声が聞こえてきました。
「ほっほっほ!ほら見なさい、やっぱりホールインワンじゃ、おむすびが穴の中に転がって来たんでネズミさんたちが喜んで食べておるんじゃ、楽しそうじゃのう。」
おじいさんは人が良すぎますので自分が損したことに気づかない儘、喜んだのです。
おまけに呆けていますので足の骨を折ったことも足の痛みも忘れ、おむすびをネズミにもっとやろうと坂を登って行って切り株のところまで戻って来ると、おむすびの入った包みを取り上げて再び穴のところへやって来ました。
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