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加賀圭介の遺書
この度は佐藤ヒロムさんを殺してしまい申し訳ありませんでした。
私はこれまで誰かに対して暴力を振るった事はありません。
しかし、あの時はそうしなければならなかったんです。
私が家路に着いている時たまたま酔っぱらった佐藤さんにぶつかってしまったんです。
その時私はすぐにすみませんと言ったのですが、佐藤さんは酷くご立腹のようで私は佐藤さんに裏路地に連れて行かれて、そこで何度も殴られて蹴られました。
蹴られている時、私思ったんです(このままだと死んでしまう!)と。
だから私は痛む体をよそに佐藤さんに殴り返したんです。
その時の私は(殺される)という考えしかありませんでした。
女性に止めてもらうまで私は自分を止めることができませんでした。
警察に連れられ事情聴取している時佐藤さんが死んだと聞いた時酷く絶望しました。
その時思った言葉を私は覚えています。
(あぁ⋯人を殺してしまった)
裁判で私が何も言わなかったのはどんな謝罪の言葉を言ってもきっとちゃんとした謝罪にならないと思ったからです。
本当に⋯本当に申し訳ありませんでした
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