恋の魔法が解けなくて

12/17
前へ
/109ページ
次へ
 息を切らして屋上に出る。 「閉めて! 誰も入れないように!」  転校生に命じると、彼は言われた通り屋上のドアを閉め、魔法で封鎖した。 「……あれ、開かないぞ」 「……外から鍵閉まらないよね?」  ドア越しにクラスメイト達の声が聞こえるが、この際無視する。  転校生がさらに魔法を使うと、ドアの向こうの声は聞こえなくなった。 「音消しの魔法も掛けておいたよ。僕たちの声も向こうには聞こえない」  魔法、便利。
/109ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加