恋の魔法が解けなくて

15/17
前へ
/109ページ
次へ
 柄にもなく照れながらワールは「好きだ」と言った。  空っぽになっていた心が満たされていくのを感じる。  我慢しようとしても頬が緩み、顔や耳が熱くなっていく。  でも、私は突然離別を告げられて、枕を涙で濡らした夜だってあったんだ。  少しくらいイジワルをしてもいいはずだ。 「私はどうかなー」  ワールに背を向け一歩、二歩と距離を取る。
/109ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加