恋の魔法が解けなくて

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「いきなり離れ離れになっちゃったからなー」  背後の彼は今どんな顔をしているだろうか、困った顔をしているだろうか。  相手の表情を想像しながら続ける。 「もう、恋の魔法は解けちゃったかもなー」  白々しく言いながら振り返る。  ワールは微笑んでいた。  とても愛おしいものを見るように。 「だから、もう一度かけなおして」  その言葉でワールは私との距離を歩いて縮める。  最初からそうするつもりだったかのように、迷いなく私の眼前に立ち両肩に手を置いた。
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