589人が本棚に入れています
本棚に追加
本場5秒前!
ADの声と共に撮影がスタートした
「う〜わ…近くで見るとめっちゃ雰囲気ありますね」
流石に雰囲気があるのか、英司が怖さで顔を引きつらせる。渚も頷く
「そうですね。今は照明さんやスタッフさんがいますが、普段は真っ暗でシーンとして凄く不気味ですよね」
このトンネルは山の中にあり昔、採石場のトラックを通すために使っていたらしい。辺りは山に囲まれて、照明以外は漆黒の闇である。また、木がうっそうと生い茂っているためシーンとしていて、別の世界に入ったような感覚もある
「そうだよねー。でさあ回り見てごらん岩肌でしょ?岩肌ってのは霊現象が起こりやすいんだよ。でもって、この暗さだ。なんかこの世の人間じゃない人達が我々を待ち構えている。そんな感じがしますね〜」
次にトンネル内を見てみる。しかし、真っ暗でどうなっているのか全くわからない。底なし沼のように永遠に闇の世界が続いている感じだ。3人は見えないが目を凝らして中を見ていた
「ちょっと待って…。あのトンネルの奥で黒い影が立ってるんだけど見えないかい?」
潤一がトンネルを指差してそう言った
「えっ?え!?誰かおるって事ですか?」
目を見開き、トンネル内をじっと見る。しかし、影は見えない。渚を見ると不快な表情をしていた
最初のコメントを投稿しよう!