輝石の力

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 てっきりただの宝石だと思ってたら、そんなヤバい石だったのか!  思わず俺がゾッとして自分の体を抱き締めていると、ケイロはベッドの縁に腰かけてから肩をすくめる。 「まあ覇者の杖がなければただの精霊石。現時点では脅威ではないがな」 「そ、そっか……でも、元々はそんな強力なものをケイロの国は持ってたってことか。誰も逆らえなくて、スゲー大きな国になってるだろ?」 「否定はしない。だからこそ面倒なんだ……あれが国にないことを他国へ知られたなら、あっという間に手の平を返されてしまうだろうな」  ケイロが大きく息をつく。学校で過ごしている時よりも疲れた顔。  重たいものを背負ってんだなあ……これでも王子様だもんな。  つい労いたくなって、俺は自分から手を伸ばしてケイロの背に触れる。 「……っ……」  こんな時でもケイロに触れてしまうと、体の奥がひどく疼き出して力が抜けていく。  俺の万年発情状態、どうにかならないのかよ……うう、泣きたい。  どんどん熱くなる体を自覚していると、ケイロが俺に顔を向けて目を見張る。それから表情を笑みで崩して、俺の顎を持ち上げた。 「いい誘い方をしてくるな。今日は昨晩無理をさせた分、休ませようと思っていたのだが……太智が望むなら撤回しよう」 「撤回するなっ! ちょっと労いたかっただけで、誘ってるワケじゃな――」 「ほう……では体に聞いてみるとするか」 「バカ王子、やめろ! 触るな、まだ筋肉痛が……あっ……ダメだって……ふぁぁ……――」  ケイロに押し倒されて、あちこち触られて、キスされて――今晩も流されるしかなかった。
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