あのサァ!

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あのサァ!

「あのサァ!」 と、友人が私にボソリと囁いた。 「なんだよ?」 と、私も友人に小声で返した。 「あのサァ・・・お盆は・・・暇?」 と、友人の小声! 「アア〜暇っす!」 と、私も小声! 「良かった!」 と、友人のニコやかな顔! 「だ・か・か・ら・な〜んだよ?」 と、少し怪訝な私の声! 「ネェ・・・バイトをしない?」 と、友人! 「エエ?」 と、私! 「エエとネェ・・・時給は私がお父さんに言って少しだけど高めにするから・・・それと時間帯は夜6時から10時の4時間だけなんだ!」 と、友人は私の顔にくっ付きそうに話した。 「で?・・・なんのバイト?」 と、私が・・・矢張り友人の鼻っら前で聴いた。 「お盆だしぃ・・・お経詠める・・・よネェ!」 と、友人は、またまた私の顔近くで小声で話した。 「ウム・・・コレでも実家は、お寺の次男ですからネェ!」 と、私が答えたら! 「良かった・・・断られたら・・・どうしようかと・・・思ってサァ!」 と、友人の麗香が少しハニカミ私に言った。 「なんだ、お盆で坊主のバイトかいなぁ?」 と、私も少し笑って、麗香に言った。 「ウフフフ・・・アッ・・・ゴメン・・・頭はネェ・・・坊主刈りにしてくれる?」 と、麗香の思いがけない・・・お言葉! 「坊主刈り・・・五厘はイヤだぜ!」 と、少し怪訝な声で答えた、私! 「ウウン・・・ほんのチョイ・・・そうね〜スポーツ刈りくらい・・・かなぁ!」 と、麗香はニコニコ顔で答えた。 「マァ・・・それくらいなら・・・いいよ・・・そのかわり・・・バイト代・・・お願いしまっせ!」 と、私は麗香の頼みを承諾をした。 「仏説・摩訶般若波羅蜜多心経 観自在菩薩・行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄。舎利子。色不異空、空不異色、色即是空、空即是色。受・想・行・識・亦復如是。舎利子。是諸法空相、不生不滅、不垢不浄、不増不減。是故空中、無色、無受・想・行・識、無眼・耳・鼻・舌・身・意、無色・声・香・味・触・法。無眼界、乃至、無意識界。無無明・亦無無明尽、乃至、無老死、亦無老死尽。無苦・集・滅・道。無智、亦無得。以無所得故、菩提薩埵、依般若波羅蜜多故、心無罜礙、無罜礙故、無有恐怖、遠離・一切[注 6]・顛倒夢想、究竟涅槃。三世諸仏、依般若波羅蜜多故、得阿耨多羅三藐三菩提。故知、般若波羅蜜多、是大神呪、是大明呪、是無上呪、是無等等呪、能除一切苦、真実不虚。故説、般若波羅蜜多呪。 即説呪曰、羯諦羯諦、波羅羯諦、波羅僧羯諦、菩提薩婆訶。般若心経」 「あのね〜お父さんが・・・合格だって‼️」 と、麗香! 「なにが?」 と、私! 「ご紹介・・・試験‼️」 こうして、私は麗香の罠にマンマとハマって・・・大本山に三年間修行に行き・・・現在結婚10年目、この事は私の両親と麗香のご両親、それに麗香が、あらかじめ計画していた・・・お寺の一人娘と矢張りお寺の次男坊と・・・気付いたのは・・・結婚後でした。 マァ・・・当時の就職難で・・・出来の悪い、お寺の次男の行く末を案じての事だった、ようです! 今は・・・頭はツルツルです! 「イヤダァ〜・・・頭の形悪いしぃ!」      麗香の最初の言葉!         〜終〜        
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