復讐の座敷童

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 とにかく、私はこの世からいなくなってしまった。少なくとも、今生の世からはそう見える。しかし実際には成仏できず、まだ私がこの世にいると知ったら、両親はどんな顔をするだろう? がっかりするかな……? いや、きっと心配するだろう。私の事は忘れないで欲しいが、それと同時に家族が元気に楽しく暮らしているかどうかが気がかりだ。  それなら家に帰って様子を見てくればいい、という意見はもっともだと私も思う。もしかしたら学校を出て家に帰ることも出来るのかもしれない。けれど幽霊になってからずっと学校にいるので、敷地を出るのはなんとなく怖い気がする。それに家族が悲しんでいるのを見るのは辛い。だから結局ずっと学校で寝泊りしているのだ。幽霊の私に寝泊りという言葉が合っているとすればだけれど。  学校は楽しい。だから同級生の友だちが皆卒業してしまっても、私は学校に残って、新たに入学してくる子達を迎えている。私は幽霊だとはいえ、同じ制服を着ている年上の先輩。そして後輩たちは皆、私のかわいい弟と妹なのだ。  
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