白い子猫

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秋になって夏の暑さも和らいだ10月、裕貴君からメールが入った。 「少し体調が悪くて病院に行ったんだけど、検査で入院することになったよ!」 急なメールで私は心配になって、裕貴君から入院した病院を聞き出した。 メールが来たのが平日だったため、週末土曜日の大学の講義がない日にお見舞いに行くことにした。 週末土曜日、病院の面会時間が午後13時からのため、私は13時過ぎに病院に到着するように家を出た。 病院に行って受付で病室を聞いて裕貴君を訪ねた。 病室は個室で裕貴君はベットに横になっていたが、私が訪問すると裕貴君はベットで起き上がった。 「無理しないで、寝てていいよ!」 私が気を使って声をかけると、 「大丈夫だよ!  そんなに悪くないよ!」 と裕貴君は元気そうに答えた。 裕貴君に率直に病名を聞いたが、まだ検査中でわからないという話だった。 病室の裕貴君は、いつもと変わらないような感じで、思ったより元気そうだった。 この日は裕貴君と少し雑談して家に帰った。 私はほぼ毎週末裕貴君の病室を訪問したが、裕貴君の容態は素人の私が見ても悪化しているようにしか見えなかった。 裕貴君はなかなか病名を教えてくれなかったが、私が心配して何度も質問するとやっと病名を明かしてくれた。 裕貴君の病名は、肺がんとのことだった。 抗がん剤を投与しているが、改善は見られないとのことだった。 裕貴君は余命宣告されていて、あと4ヶ月から半年と言われているようだった。
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