第一話 片思いの相手

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「あれは、呪いじゃなくってね。」  親友のゆりにも今まで打ち明けられず、自分の中にしまっていた思い。それだけに、次の一言がなかなかでてこない。  だけど、ゆりになら言っていいよね?  私は勇気を出してゆりに告白した。 「…書いてたのはね、好きな人の名前なの。」  ゆりはキョトンとした顔をして、3秒くらい固まっていた。 「えーーーー!!!みゆき、よし…あわわわわわ」  ゆりが大声で芳高くんの名前を叫びそうになったので、慌ててゆりの口を(ふさ)いだ。 「ゆり、声おっきいよ。しーーっ。」  周りのみんなが一瞬こっちを見たが、すぐに興味はなくなって各々の会話に戻ったようだった。 「ごめん、私全然気付いてなかったから…。びっくりしちゃって。」  ゆりは悪かったと思ったみたいで、それからは小声で話した。
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