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「二階あがってすぐの部屋が私の部屋だから、ゆりは先にあがってて。」
二人分のグラスにオレンジジュースを注ぎ、ポテチとチョコレートをお盆にのせて二階へとあがった。
扉を開けると、ゆりがニヤニヤした顔でこちらを見ている。
「みぃ~つけちゃった。」
ゆりが指でつまんでぷらぷらさせているのは、芳高くんの写っている写真だった。
いつもはちゃんと引き出しにしまっているのに、今日に限って机の上に出しっぱなしにしていた。
「ほんとに芳高のこと好きなんだねぇ。でもよくこんな正面からばっちり写ってる写真撮れたね?芳高に直接お願いしたの?」
「ま、まさか!そんなこと言えないよ。」
「これって去年の体育祭のときのだよね。ってことはもしかして…。」
その、もしかしてなのだ。
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