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ともかく、撮れないとなると、ますます撮りたくなるのが人間だ。
頭から湯気を放ちそうなほど怒って出て行ってしまった亜美ちゃんはもう無理として、気軽に脱いでくれそうな女性の知り合いなんていたっけな?
隣に住んでいるのは爺さんだ。その裸は見たくない。
もう一つ隣は女の子だけど、しょっちゅう男が出入りしているから下手にヌード撮影なんか頼んだ日には、後で酷い目に遭わされるに違いない。そもそもそんなに親しくも無いし。
他の知り合いを色々と思い浮かべてみるが、どうもピンとくる人がいなかった。ていうか、仲のいい女の子なんてそんなにいない。
その数少ない中で、バイト先の後輩は割と仲がいい。
彼女に権力を振りかざすか? パワハラとかで訴えられたら酷い目にあうけど。ていうか、そもそもバイトを失ったら俺は無収入になってしまう。無収入。胸に刺さる響きの言葉だ。できればその流れは遠慮したい。
でも、このままではヤバ目の写真が撮れない。それも嫌だ。
俺の欲求はますます膨らんでいった。
そして、ある結論に辿り着いた。正直、これは止めておきたい手段だった。
だが、もう打つ手がないのだ。
できれば女子の裸が良かったのだが……。
「仕方ないか……」
俺はシャツのボタンに手をかけた。
……別に、自分の裸に自信があるわけじゃないんだからねっ!!
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