インスタント愚行

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 実家に用があって寄った時の事。  ガラクタ大好きな親父がどこかで手に入れた来たというインスタントカメラを、断捨離大好きなお袋に押し付けられた。  こういう事があるから、実家にはあんまり寄り付きたくないんだ。 「フィルムもあるから、一緒に持って行ってよ」 「うち、ゴミ箱じゃないんだけど」  何回言っても理解してくれないけど。 「まあまあ、それ一つぐらい良いじゃない。ほら、いらなきゃネットで売ってお小遣いにしなさいよ」  余計な知識ばっかり増やしよってからに。  自分で売れ、自分で。  ともあれ、こういう経緯でインスタントカメラはうちに来た。  最近は小型のもあるみたいだが、親父のは結構なサイズ感だった。  一応使わないときは折りたたむことができるから、持ち運びには便利そうだけど、写真を撮る時には結構大きくなる。  カメラを使ってるって感じがして結構好きかもしれない。  まあ、何でもコンパクト化していく現代に逆行しているのは確かだけど。  
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