10人が本棚に入れています
本棚に追加
闇という名の水の中で
堕ちていく 堕ちていく
過去という鎖に囚われて
ゆっくりと沈んでゆく
それでも手を伸ばす
いつか届くかもしれない
光に向かって
少しずつ 少しずつ
闇に近づいていく
その身体は
誰にも止められない
止めたくても 止まらない
助けてくれとも言えず
ただただ沈んでいく
闇が先か 光が先か
もうどちらでもいい
もういいよ
沈むだけならばもう
なにも願わないから
手に入れたかったもの
すべて手放すから
だからお願い
遠くでも見える光よ
消えてくれ
そうすれば
すべて諦めるから
腕に絡みつく鎖が
希望を断ち切る
最初のコメントを投稿しよう!