偽り

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偽り

昔から思うに 嘘ばかり 吐いてきた 生きるために 〝必要な嘘〟を 自分の本心を 嘘で隠して それが 辛いと 苦しいと 悲しいと 思ったのは 最初だけ そんなモノ 何度も嘘を 吐いていくたびに 薄れていった 今ではもう それが当たり前に なっている 本心なんて 分からなくなって いるのかもしれない それでも 構わない 私が偽りに徹すれば 誰も傷つかずに 悲しまずに 済むから それが嘘であっても 構わない 私は胸を張って言おう 〝私の心は 痛くない〟と
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