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「お疲れ様でした」
店の片付けが終わり、悄然としながら外へ出る。10メートル程歩いた所であるモノが目に入った。
「ん?」
ハンカチだ。
今朝と同じ柄。
俺はそれを拾い辺りを見回す。
ここは灯の消えた商店街、特に夜なんて帰路についているサラリーマンが数人たまに通るだけだ。
今朝、一瞬見た女性の後姿がイマイチ思い出せないがここに居ない事はわかった。
というか俺は駅前の木に引っ掛けたはずだ。何故ここに……。
それとも全く同じ種類のハンカチを1日に2回拾ったというのか。宝くじで1等が当たるくらい難しいんじゃないか?
考えれば考える程、気味が悪くなってくる。
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