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灰色の帰り道
「あいとーーっ」
「あ、悠人」
「おま、ｾﾞｪ、帰るなら、ﾊｧ、そう、言えよ」
「ごめん。何か忙しそうだったから」
「あぁ、あれね。大丈夫だから！全然！」
「……何が？」
「何か今帰りの遅い旦那を待つ奥さんみたいだったから」
「……」
「後ろ、乗る？」
「乗る」
「ちゃんと掴まってなよ」
「ん」
「涼しい…」
「蒼人、今日ばぁちゃん一人？」
「ん」
「やっぱり。蒼人こういうときいつもそうだよな」
「そうなのか？」
「そーだよ。で、俺が誰かと話してたら、消える」
「空気読むの、難しい」
「まぁ人それぞれ得意不得意あるしね」
「……砂、家で落としてく？」
「おう！サンキュ」
「おい、着いたぞ田んぼコンビ。起きろオルァ！」
ゲシ
「いって！、センセ生徒に何すんだよっ！」
「おら、着いたぞ」
「しかも俺だけだし！…かづき着いたよー！……かづき～！…おーーい、かづきさぁーん？かづきくぅーん！おーい！！」
「うるっせぇ！ちょっとは黙れよこのド派手野郎！一々ウッセェんだよクソがっ！」
「えぇー、家着いたよー」
「……宮田って、プライベートはいつもこんなん？」
「え？あぁ、寝起きはいつもこんなですよ？」
「初めて見た」
「……かづきー」
「………グゥ」
「……もーしょうがないなぁー。ここは良い子の啓一君が連れて行きますか」
「代わろうか？」
「いえ、俺今日も泊まりだし、かづき軽いんで。…じゃ、あざーっした！」
ﾊﾞﾀﾝｯ
「おーよ」
ブロロロロ…
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