初恋の人

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初恋の人

 私は目が見えない。幼い頃から弱視で、中学卒業を間近に失明してしまった。  それから、早三十年。困難は尽きないが、とても幸せな毎日を過ごしている。  それもこれもあの日、名も知らない彼女が、僕に言葉をくれたからだ。  ――初恋の人だった。
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