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だが、探せど探せど写真は見つからない。幾ら手触りを覚えていても、やはり感覚だけでは限界があるようだ。
加えて、未捜索の箇所が分からなかったり、物に体をぶつけたりとかなり難航した。
ここまで来ると不甲斐なさまで感じてくる。こんなに無力感を覚えたのは久しぶりだ。
感じると同時に、改めて妻の存在の偉大さも知った。彼女のカバーがあるからこそ、無力感を忘れられるのだろうから。
考えていると、捜索の手が止まった。
そもそも、写真を探す必要などあるのだろうか。これを期に、日課からの消去を視野にいれるべきではないだろうか。
でも、あの写真は宝であり、私が私らしくある為の思い出が詰まっている。だから、どうしても離れがたい。
妻と出会い結婚した背景にも、あの写真の存在が――いや、あの中の記憶があるのだから。
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